「いのちのかがやき」観劇記

本日3月2日、西遠女子学園は第118回創立記念式を行いました。創立記念日、西遠では式を行うとともに、毎年必ず第2部として記念公演を行います。今年は、演劇「いのちのかがやき ~パヤタスに降る星より~ フィリピンのゴミ山に住む子ども達の物語」を全校で観劇しました。

この演劇のプロデューサーとして脚本演出を担当した毛利杏奈(旧姓 水野)さんは、本校の卒業生です。彼女が出会った一冊の本「パヤタスに降る星」(山口千恵子著)が、彼女をフィリピン・パヤタス地区へといざないました。ゴミ山の中で生活する子どもたちと一週間過ごし、彼女は舞台を通じて子どもたちを支援しようと決意しました。そして、昨年11月に東京で上演して好評を博した作品「いのちのかがやき」を、母校の講堂で上演してくれることになったのです。

杏奈さん自身も、NPOの職員としてゴミ山を訪れる朝比奈レイ役で出演、母校の講堂の舞台に立ったのでした。舞台は朝比奈レイがフィリピンのホテルに到着したところから始まり、ゴミ山で出会う様々な人々(ライカ・ジョシュア・マリー・ニコル・パガラップ先生・シスター・ジェイク)の生き方が紹介されていきました。スクリーンに映し出される写真や映像も心を揺さぶりました。

ピアニスト中島剛さんの生演奏に乗って、命とは、生きるとはどういうことなのかという問いかけが、客席の私たちの心に迫ってきました。歌やダンスのパフォーマンスもまた、生徒たちには印象深かったのではないでしょうか。

カーテンコールでは、大きな拍手の中、生徒代表から花束が贈呈されました。杏奈さんも、母校の舞台に再び立てた感動を、お話しくださいました。

午後、一般の皆様への公演が14時から行われました。杏奈さんのお知り合いや、西遠の卒業生や関係者の方々、そして中日新聞やチラシをご覧になった方々が、次々と西遠に足をお運びくださいました。中日新聞の記者さんも観劇してくださいました。

カーテンコールでの杏奈さん。無事2公演を終えて、とても幸せそうでした。

午後の一般公演を観劇されたお客様は100名以上。「泣けました」とおっしゃる方も多数いらして、多くの方々と感動を共有することができ、私自身も嬉しく感じました。ロビーに置かれた募金箱もいっぱいになり、原作本の販売も行われて、皆様の関心の高さ・感動の大きさがうかがわれました。

2公演終了後、出演者の皆様が集まって記念撮影タイムです。

手で作った「P」の字はパヤタスの頭文字です。舞台を作り上げる皆さんの明るさと爽やかさと情熱、そして礼儀正しさに、昨日のゲネプロから見学してきたオオバは感激しっぱなしでした。

伝えたい思いが詰まったこの演劇、全校の生徒が見ることができ、そしてまた地元の皆さんに見ていただくことができて、本当に良かったです。杏奈さん、出演の皆様、本日は本当にありがとうございました。午後の会場スタッフの皆様もお疲れ様でした。この2公演に携わったくださいました皆様に学園からも心より御礼申し上げます。

明日は、第1部創立記念式のことを報告します。