令和3年度を終えて その2

3月18日。離任式に続いて、今年活躍した生徒の努力を讃える表彰式、そして最後に終業式、というのが、西遠の年度納めの式典です。昨日アップした離任式に続き、表彰式と終業式を振り返ります。

今年は、表彰式に先立ち、2月にビデオ審査が行われたギター・マンドリン部の東海大会「優良賞」獲得ならびに全国大会出場決定という、令和3年度最後の「大会報告」も行われ、ギター・マンドリン部に大きな拍手がおくられました。

表彰式では、1か年皆勤賞、学力進歩の証、読書賞、英語検定優秀者、漢字検定優秀者、体力テスト優秀者が表彰されます。 健康面、勉強面、運動面など、様々な分野で頑張った生徒たちが紹介されます。学年代表が舞台に上がって、表彰を受けました。

年間を通して80冊以上の読書記録や図書館での貸し出し記録のある生徒を表彰する「読書賞」では、岡本肇校長の時代から、「校長先生が選んだ本一冊」が賞品として贈呈されます。2014年度、つまり大庭が校長になってからはずっと安野光雅さんの『旅の絵本』シリーズを送っています。8年目の今年は『スペイン編』を賞品としました。表彰式では、年間一番たくさん本を読んだ生徒が代表生徒として壇上に上がります。今年の代表は、年間150冊以上読んだ高林さんでした。賞状と共に、『旅の絵本 スペイン編』を贈呈しました。

こうして、様々な分野で活躍する生徒を表彰できることは、とても嬉しいことです。頑張った先輩、後輩、同級生に拍手を送りながら、自分も頑張ろう!という刺激をもらえる機会も、中高時代にはとても大事だと思います。来年度はぜひこの賞を獲るぞ!という決意が、客席にもきっとたくさんあったことと想像します。

いよいよ、終業式が始まりました。令和3年度を振り返り、私は「確かな学力」「世界で生きる力」「豊かな人間性」を皆さんはどう育んだのでしょう、と問いかけました。一年間、コロナウイルスに翻弄されたとはいえ、いろいろな経験をし、成長した生徒たちです。心の中で、自分はこれを学んだ、こんなことができるようになった、と振り返ってくれたことでしょう。

中高一貫校の良さは、12歳から18歳までが同じ行事を通じて様々な学びを獲得し、異学年の頑張りを大きな成長の糧にできることだと思います。終業式では、去る2月25日に行われた「第2回西遠国際カンファレンス」の感想を紹介することで、それを確認しました。

  • 行事に積極的に参加し、取り組むことで多くの学ぶことがあるのだなと思った。コロナ禍だけど国際交流ができる行事が、これからもたくさんあると知り、そんな行事に向けても英語の勉強にもっと励みたいと思った。また、ムーンダストの活動を聞き、学園祭で生徒だけで行った活動を実際に社会に出て行うという行動力がすごいと感じた。(中学1年)
  • 自分の周りでこんなにも多くの活動をしているとは思いませんでした。今回の国際カンファレンスでのたくさんの報告を聞いて、多くの方が挑戦することが大切だと言っていたので、今後は勇気を出して、挑戦することを大事にしたいと思います。(中学2年)
  • 国際交流という言葉はコロナ禍で難しいことだと勝手に考えてしまっていたが、今、外部と繋がれるツールがたくさんある中で何もしないのはもったいないことだと思った。(中学3年)
  • 私はまだ、越境体験でいうコンフォートゾーンにいるように思えました。世界に向けて活動している人がいる中私はまだ、動くことができていないように思いました。(高校1年)
  • 先輩や同級生、後輩たちが積極的に国際プログラムに参加をして、こういった場所で堂々と発表している姿にとても刺激を受けました。そして、発表者の、プログラムを通して「人生がかわった」「自分のやりたいことを見つけることが出来た」と言う言葉にとても勇気づけられ、今後自分から積極的に国際プログラムに参加していきたいと思いました。(高校2年)
  • (後輩へのメッセージとして)2020→2021とで、大きく進化した西遠の学園祭を体験することが出来たので、2022の学園祭は更に進化した学園祭になると期待しています !!(高校2年)

先輩→後輩、後輩→先輩、それぞれがいい刺激を受け、新たな決意をしていることが分かります。そして、多くの生徒にとってのキーワードが「挑戦」であったということも、感想から伝わってきました。西遠生の中にいっぱいある「伸びしろ」、それが令和4年度には「実力」になるように、心から願って、一年間の生徒全員の頑張りにお互いに拍手を送り、終業式の私の話を終わりました。

生徒指導部長の中村先生からも「明るく行こう!」と、来年度の生活姿勢について生徒を鼓舞する言葉がありました。

終業式を終え、生徒たちはクラスで最後のホームルームに臨みました。クラス最後の時間です。担任とクラスメイトの、大事な大事なひとときだったことでしょう。仲間との一年間に感謝して、4月には次のスタートを切ってほしいと思います。